ソフトバンク古谷優人投手(20)が「背水の覚悟」でプロ4年目の飛躍を誓った。6日、福岡・筑後市内の球場で始動。150キロ超の直球を武器とする左腕は、まだ1軍出場0。今季は30試合以上の1軍登板を目標に掲げた。

「30試合以上は1軍で投げたいです。じゃないと(オフに)クビになりますから」。実家のある北海道・幕別町から2日に福岡へ戻ってきた。今季にかける気持ちが体を突き動かした。自主トレ初日のこの日は、野村らとともに約1時間半のランニングメニュー。さらに体幹強化、キャッチボールなどで汗を流した。個人トレーナーとも契約。ハードメニューで鍛え上げていく考えだ。

工藤監督の言葉が背中を押した。昨年12月。派遣先のアジアウインターリーグ(台湾)に、工藤監督が視察に来た。課題の制球難を「気にするな、使った方が悪いと思え」と言われ、胸のつかえがなくなった。台湾では1勝を挙げ「コントロールもよくなったので、チェンジアップ、フォークボールも使えるようになった」と自信も芽生えた。

昨年のクリスマスに入籍。かかる責任も重くなった。「キャンプからアピールしたい」。ハイレベルの1軍競争に、今年こそ割って入る意気込みだ。【佐竹英治】