22球の裏に「奥川プラン」遠投あえて外し負担軽減

  • 初ブルペンで22球を投げ、受けた小山田ブルペン捕手(右)と笑顔でグータッチを交わすヤクルト奥川(撮影・菊川光一)

ヤクルトのドラフト1位、奥川恭伸投手(18=星稜)が22日、宮崎・西都の2軍キャンプで、プロ入り後初のブルペン投球を行った。令和2年2月22日の2並びにそろえた22球。膝立ちの捕手に力強い直球を続けた。    

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奥川が刻んだ「22球」の裏側には、本人と球団の思いが詰まった育成ガイドライン“奥川プラン”が練られていた。新人合同自主トレから見てきた宮本育成グループファームディレクターは「1度ノースローにしたことで、ここまで安心して持ってくることができた」と振り返った。

従来の高校生投手の育成ガイドラインでは、キャッチボール後の遠投が第1段階に設定されていた。奥川も新人合同自主トレでは実施。しかし、右腕は高校時代に遠投をあまり行っておらず、慣れていないこともあり、今月7日のキャッチボールを再開後から、本人と話し合った上でメニューから外した。遠投では距離が伸びるほど上に向かって投げるため、普段のキャッチボールと動作が変わる。母校星稜の林監督は「(遠投は)力んで体が開いたりして、他の部分に負担がかかる可能性がある。正しいフォームで、ノーバウンドの低い球を投げられるようにするため、長距離は投げさせていなかった」と明かした。

首脳陣は、遠投の代わりに三塁から一塁へのサードスローを採用。同18、19日に連続で行い、足の運びなどを確認しながら調整。2日目には好返球が多くなり、小野寺投手コーチから「ナイスボール」の声も飛んだ。宮本ファームディレクターは「サードスローでも、腕の振りや球の強さを見ると、50~60メートルくらいにいっているはず」。遠投には、いい球を遠くに投げる肩の強さや回転をチェックできる利点もある。将来的には、メニューに取り入れていく方針だ。【保坂恭子】