日本ハム杉谷拳士内野手(29)が“本拠地開幕戦”で、さっそくチームメートから「サイレント・トリートメント」を受けた。

1点を追う9回、海老原の内野安打で2死満塁。オリックス沢田の2ボール1ストライクからの4球目、ど真ん中の直球をセンター返し。右中間を破る逆転サヨナラ打となった。

オープン戦初勝利を決めた一打に、ベンチ総立ちに。だが、誰も、その場を動かない。高卒2年目の万波は喜びのあまり、グラウンドへ飛びだそうとしたが、周りの異様な空気を察知すると慌ててストップした。杉谷は走りながら、ベンチを指さし猛抗議。最終的には、ゆっくりと歩いて近づいてきた選手たちに出迎えられ「試合さながらの出迎えだったので満足しています」と話し「みなさんに勇気と元気を与えればいいなと思って、1日を過ごしていました」と、新型コロナウイルスの感染拡大で非常事態宣言下にある北海道のファンを気遣った。

杉谷は昨年も3月にオープン戦1号を放ったがベンチから祝福されず、シーズン中の5月には両打席本塁打の快挙も完全無視され「サイレント・サイレントで、ただの無視じゃないですか」と、お立ち台で怒りのマイク・パフォーマンスを披露して会場を盛り上げた。