球場に足を運べなくとも「2020スタイル」で野球を楽しもう。プロ野球選手は突出した個の集まり…とにかく癖が強い。

打った、投げたの紋切り型ではなく、テレビに映るか、映らないかの「クセがすごい」プレーやしぐさにフォーカスし、巨人-ヤクルト戦をチェックした。試合中、ファンの方々にも気になる所作をツイッターで募集。テレビ番組で野球対決を行ったこともある「クセ」でおなじみのお笑い芸人、千鳥・ノブになりきって、#開幕を待つファンへ お届けします。

   ◇   ◇   ◇

プロ野球は個性の集まりじゃ。1つ1つのプレーが、ある意味「クセがすごい」。ヤクルト小川は、今日も人並み外れた足の上げ方をしよるわ。1度「クセ」が気になると、わしゃ、試合内容より、選手の「クセ」ばかり気になっとる。5つ見つけたわ。勝手にランキングして、カウントダウン形式で紹介しようかのう。

5位・巨人岡本 3回の右方向へのホームランはえぐかったわ。左足の打撲から、復帰2戦目で打つ打球じゃなかろう。手首がかえらんのよ。普通やったら「ぎゅいーん」ってなるで。去年の12月に西武のおかわりくんから教わった技術じゃ。本人も「こねなくて良かった」って言っとる。原監督も「らしい本塁打。滞空時間の長いというかね、スピンも効いた、いい打撃」と2代目若大将を称賛しとる。

4位・巨人サンチェス 投げた後、投直を警戒しがちなんよ。打者がスイングするとグラブを構える。ええんよ。韓国で17勝も挙げた男よ。ええんよ。でも、備えあれば憂いなしか。

3位・ヤクルト雄平 ユーのヘーよ。雄平さん。リアクションが大きいんよ。5回1死二、三塁。サンチェスの剛速球が胸元へ行ったら、バットを三塁側に投げながら何とか避けたんじゃ。ベンチの青木さんも思わず笑っとったわ。

2位・巨人パーラ 3打席目までは、全く次打者席でバットを振らんかったわ。片手にバットを持って肩回し。腰にバットを当てて腰のストレッチ。メジャーは大きいのう。

1位・巨人小林 パーラの正反対じゃ。投球間にも「ブンブンブン」と素振り。1球の間に6スイングをすることもあったわ。4回には、小川が右打者に初めて投じた内角カットボールを左翼席やぁ。そりゃ野球の神様も見とるわ。

ツイッター「日刊スポーツ野球取材基地」にも意見が集まったわ。巨人丸のシュッシュ打法。巨人小林の投手への返球がたまに剛速球。巨人湯浅の今にも踊り出しそうな守備の構え。ヤクルト小川のサインを読むときに目を細める鋭い視線など。みんな、一流の技にしびれとるのぉ。

開幕後もしばらくは無観客。テレビに映らない「クセ」を想像しながら見てはどうじゃろうか? 記者が最初に出会った「クセがすごい」選手は、ダイエーや巨人に在籍した極端に短くバットを持つスタイルの大道典嘉氏。技術もクセもプロ野球の魅力の1つじゃ。【千鳥・ノブ風口調=久永壮真】