阪神新外国人のジェリー・サンズ外野手(32)が記念すべき甲子園1号を豪快に決めた。1点リードの3回。ソフトバンク東浜の4球目147キロ直球を強振した。夕暮れの空へ上がった打球はバックスクリーンへ着弾。「去年チャンピオンだった開幕投手を打てたのはすごくうれしかったよ」。3月24日のDeNAとの練習試合(横浜)以来の来日4号。東浜からは2月29日のオープン戦(ペイペイドーム)でも2発を放っており、日本一軍団の開幕投手から3発目となった。

前日5日に右中間最深部へ特大アーチを放った鷹の超人・柳田もあぜんとしていた。サンズはゆっくりとダイヤモンドを1周すると、ベンチ前では「かめはめ波」パフォーマンスを披露。「ベンチに帰ってきたらみんなやっていたよ。ビックリしたので、自分も一緒にしただけ。ボーア選手が最近しているので、それが始まりだと思うけどね」。チームの流行にも乗り遅れていない。

この日はユニホームのパンツをオールドスタイルに変えた。主に俊足選手に多いスタイルだが「私も足が速いからね」と笑顔。続けて「今日はこういうスタイルでやっていたんだ。(着こなし方は)気分で変えたりしていているよ」。験担ぎとして続けるかと聞かれると「そうだね。いい時はそのスタイルでやって、悪くなったら変えていくというふうにやっていきたいね」とニヤリ。足下からもアーチ量産態勢を整えていく。

2日から4日の広島戦ではボーアが3戦連発。陰に隠れていた格好だったが「焦りとかはなかったよ。チームも勝っていますし、それぞれ自分の仕事をしているだけなので、チームが勝ってうれしかったよ」。昨季は韓国で28発を放って打点王のサンズも本領を発揮してきた。【只松憲】