「栃木の林昌勇」がNPB入りをつかむ。BC・栃木の石田駿投手(23)は、最速153キロのサイドハンド右腕。躍動感ある投球フォームから繰り出す伸びのある直球が最大の武器だ。

今季はリーグ2位の32試合に登板。リリーフとしてチームを支えた。31回で奪三振は39。奪三振率11・32の数字が光る。

九産大時代は公式戦出場なし。今季栃木入りして急成長を遂げた。意識したのは体の回転だった。「サイドでは横回転を意識する。サイドでも体の回転を縦に意識したら腕が振れるようになった」と説明する。より腕が振れるようになり、最速を一気に8キロ更新。無名の学生時代から一転、1年でドラフト候補に躍り出た。

憧れは元ヤクルトで、韓国代表でも守護神として活躍した林昌勇。本格派サイドとして共通点があり、普段から動画を見て参考にしている。「林昌勇投手のように豪快に投げられたらいいなと思います」と目を輝かせる。NPBの舞台で、剛腕を発揮させる。【湯本勝大】