ロッテの育成ドラフト2位、BCリーグ茨城・小沼健太投手(22)が25日、茨城・土浦市内の球団事務所で支度金300万円、年俸300万円で契約した。

189センチの長身から投げ下ろす150キロ超の速球にスライダー、カットボール、フォークを操る大型右腕。「契約が終わって実感が湧いてきました。夢のNPBにいけるのですごく楽しみです。しっかり体をつくって(1月の新人合同自主トレに)合流できたら」と笑顔を見せた。

高卒1年目に所属していたBC武蔵では、ロッテOBの小林宏之監督に師事していた。「スライダーを教えてもらって、フォークもしっかり覚えていけと言われていた。今はスライダーとカットボールに自信があるんですけど、これからはフォークを決め球として投げられるようにしていきたい」と、プロの厳しさを知る恩師からのヒントを胸に刻んでいる。

習得の手本としているのは、同じ育成出身でお化けフォークが代名詞のソフトバンク千賀。動画サイトで投げ方をチェックし、開催中の日本シリーズも観戦した。「以前は育成だと上(支配下)に上がるのが精いっぱいだと思っていましたが、今は育成出身の選手が目立っている。独立リーグのハングリー精神で頑張っていきたい」。小林氏の現役時代を意識して着けた、茨城での背番号41は、くしくも千賀とも同じだ。

千葉・旭市出身で、楽天ドラフト1位の早大・早川ら大卒1年目の新人と同世代。「早川は隣の地区だったんですけど、練習試合を中学でやったり、県大会で木更津総合とやったりしていました。当時からずば抜けていたので及ばないと思ってましたが、プロで対戦してみたいです」。同じNPBの舞台に立つ権利を得た。まずはリリーフ候補として、1年目の支配下昇格を目指す。【鎌田良美】(金額は推定)