“無限好機”をものにした。楽天鈴木大地内野手(31)が、2試合連続適時打となる先制打を含む4打数2安打2打点と活躍。チームの2連勝、開幕から3カード連続勝ち越しに貢献した。

4番浅村栄斗内野手、5番茂木栄五郎内野手ともに全4打席で四球。6番として2人の後ろを打つ鈴木大が、幾度となくチャンスをきっちりと得点につなげた。

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、何度打席に立っても、必ずチャンスがやってきた。2回。先頭の4番浅村、5番茂木が歩き、無死一、二塁。6番鈴木大が、オリックス山岡の真ん中低め146キロ直球を歯を食いしばって、右前へはじいた。「四球、四球で山岡もストライクを取るのに苦労していた。2ボール1ストライクでピッチャーもストライクが欲しいと思ったので、思い切り打ちにいきました」。主導権を握る先制打を放ち、ベンチへ右拳を突き上げた。

3回は1死満塁で一、二塁間を破りそうな当たりでの二ゴロの間に追加点。5回は無死一、二塁で空振り三振。7回は2死一、二塁で右前打も二走浅村が走塁死。打席に立てども立てども好機が来る。それもそのはず。4番浅村、5番茂木が4打席全てで歩かされていた。鈴木大は「前2人の打者が1試合全部四球というのは初めてですね」と驚きながらも、「最初にヒットが打てたのは良かった。あの2人の後ろを打ったらそうなることが多いと思う。僕が機能すれば、チームが勝つ確率がすごく上がると思うので頑張ります」と力を込めた。

持ち味の“万能力”が光る。全120試合に出場した加入1年目の昨季は2番で91試合にスタメン出場。1試合のみだった6番に、今季は開幕から座る。それでも「気持ちの入り方は全然変わらない。その場その場でやることが違ったりする。2番でも6番でも、自分のできることも限られている」と割り切り、目の前の白球に食らいつく。今カード前時点では21打数2安打、打率9分5厘と低迷も、2試合連続マルチ安打ときっちりと調子を上げてきた。

昨季は三塁手でゴールデングラブ賞を獲得したが、今季は開幕から全試合で一塁を守る。「どんなに調子が良くても悪くても次の試合が来る。反省と予習、復習を繰り返す毎日。今日2本打てたことは良かったですし、打てない打席の反省もある。一喜一憂しないでまた明日を迎えたいなと思います」。攻守に欠かせない背番号7が、また今日も元気にグラウンドを駆け回る。【桑原幹久】

▽楽天石井GM兼監督(開幕から3カード連続勝ち越し。チームを船にたとえ) (千葉の)浦安を出て幕張までまだ船は進んでいないので。そのぐらいの距離しかまだ走っていないです。

▽楽天安楽(3番手で登板し2回1失点で今季初勝利) もっとピシッと抑えたかったなという思いはありますが、ロングリリーフをやっている以上はどれだけ勝利をつかめるかが大事になってくる。

▽楽天武藤(高卒2年目でプロ初スタメン。4打数無安打もプロ初盗塁をマーク) (盗塁は)自分なりのベストでいいスタートは切れたと思います。足が売りなので、チャンスがあればどんどんトライしていきたいです。

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