三度目の正直で移籍後初勝利だ。日本ハム池田隆英投手(26)が西武戦(メットライフドーム)で6回1失点の力投で、楽天時代の18年4月15日西武戦(楽天生命パーク)以来1094日ぶりの白星を挙げた。19年オフには故障で育成選手となった右腕は食生活も改善するなどして苦難を乗り越えた。春季キャンプ終盤にトレードで加入した新戦力の活躍で、チームは1分けを挟んで今季初の3連勝とした。

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池田はホッとした表情で、かみしめながら言った。自身3年ぶり、移籍後初勝利のヒーローインタビュー。第一声はゆっくりと「やっと勝てて良かったなと思います」と笑みを浮かべた。プロで唯一、白星を挙げた日から1094日。新天地でつかんだ再起の1勝は「本当に最高ですし、本当に諦めずに本当に良かったです」。敵地ながら温かい拍手で祝福された。

ヒーローインタビュー後にメットライフドーム名物の階段を上がりきると、高校の先輩でもある栗山監督が出迎えた。

栗山監督 池ちゃん、おめでとう! 良かったな。よく6回粘れた!

池田 ありがとうございます!

上ずった声で栗山監督の祝福に答え、恐縮しながら右手でグータッチした。指揮官がたたえたように、走者を出しても粘った。「バックにも助けられましたし、(6回は)清水のひと言にも助けられながら投げられました」。打線が2点を勝ち越した後の6回2死二塁の場面。ボール球が続いた時に清水がマウンドに来てくれた。「思い切っていきましょう、と。吹っ切れた」と6回1失点の好投で投げ終えた。

苦しい3年間だった。楽天時代の19年オフに育成選手として契約した。高3時に負傷した右膝を再手術。さらに同時期に食物アレルギーも判明。小麦粉と乳製品が体が合わないことが分かり、食生活の改善にも迫られた。「一時期は10キロくらいやせてしまった。食べる物がなくて。慣れるまで大変だった」。栄養士とも相談しながら米を主食に、1日5食など工夫して体重を戻しながら、肉体の強さも戻す日々だった。

コンディションが万全になって昨オフに支配下選手に復帰し、トレードでチャンスを得た。「結果良かったと言える3年間。諦めずに夢を追い続ければ、こういう結果になる。自分自身でも改めて感じました」。笑顔で再出発したプロ野球人生が輝くのは、ここからだ。【木下大輔】

◆池田隆英(いけだ・たかひで)1994年(平6)10月1日、佐賀県唐津市生まれ。創価では甲子園出場なし。創価大4年秋のリーグ戦で最多勝、最優秀防御率。16年ドラフト2位で楽天入団。2年目の18年4月15日西武戦でプロ初勝利。19年オフに育成契約も、今オフに支配下復帰。2月27日に横尾と1対1の交換トレードが発表され、日本ハム入団。今季推定年俸650万円。181センチ、85キロ。右投げ右打ち。

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