昨年10月に左肩クリーニング手術を受けたDeNAエース今永昇太投手(27)の復帰登板が雨で流れた。20日の中日戦(横浜)が2日連続で雨天中止となり「今日は石川雄洋さんのセレモニーも合わさった試合でもあったので。なんとかやりたかった」と荒天を恨んだ。21日ヤクルト戦(神宮)にはスライドせず、次回登板は未定となっている。

試合前には、チームの初代キャプテンで昨季限りで退団した石川氏の引退セレモニーも予定されていたが、あわせて中止が決定。左腕は昨季ファームでのリハビリ中、同氏の野球に取り組む姿勢に刺激を受けたという。「石川さんは朝早くから来て、僕が帰るころにロッカールームに上がってくる姿を見ていました。言葉ではなく、自分の背中や姿勢でチームを引っ張っていく姿を見てきました。ネガティブな発言も人前ではしていなかった。それは今も僕の野球選手としての(理想の)選手像につながっています。そういった姿を間近で見られたのも、僕にとってもいい経験だったと思います」と振り返った。

昨年8月15日以来となる復帰戦は仕切り直しとなったが「石川さんには肩の心配もしていただいた。次回登板ではいい報告ができればと思います」とキッパリ。復活した左肩で、先輩を安心させる結果を残す決意だ。【鈴木正章】