ソフトバンクは「若鷹打線」が機能せず楽天に連敗した。前日25日の先発オーダーから中村晃、明石、長谷川のベテラン3人を外し、22歳の佐藤直樹をプロ初先発させ、ほかに24歳の谷川原健太、27歳の真砂勇介を起用した。打線の活性化を図ったが、この3人で計8打数1安打。チームとして散発の5安打、敵失絡みと栗原のソロによる2得点に終わり、工藤公康監督(58)は「最初からカンカン打てということも難しい。こちらに責任がある。(出たら)思い切ってやってもらえればいいんですよ」と若手をかばった。

楽天の緊急事態にもつけ込めなかった。プロ初登板初先発だったドラフト2位高田孝が、初回に真砂へ頭部死球。わずか16球で危険球により退場した。ばたばたとマウンドに上がった西口から5投手の継投でかわされた。工藤監督は「敗戦の責任は将にあり。それは僕にあると思っている」と声をふり絞り、敗北を受け止めた。

6月は5勝9敗6分で、昨年9月以来の月間負け越しが決定した。首位の楽天、オリックスと2ゲーム差で、4位西武とは1差。Bクラス転落もチラつくが、指揮官は「マラソンで言えば、20キロを過ぎたところ。うちはここで終わるようなチームじゃない」と切り替えた。4年連続日本一軍団の底力が見たい。【只松憲】

▽ソフトバンク佐藤直(プロ初スタメンで2打数無安打)「結果を出すことができず悔しい。緊張せずに試合に入れましたが、力みが出てしまった。次チャンスがあれば、自分の持ち味である思い切ったプレーをし、チームの勝ちにつなげられるような働きが出来るようにしたい」

▽ソフトバンク・マルティネス(6回3失点で2敗目を喫し)「先制点を取ってもらった直後のイニングで失点してしまい、いい流れを作ることができなかった。2回以降はうまく立て直すことができたが、もう少し攻撃につながるような投球がしたかった」