2軍オリックス戦に先発し、5回3失点(自責0)と好投した育成の牧丈一郎投手(21)が、1球速報サイトへ“訂正”をお願いした。

1球速報サイトやSNSでは「シンカー」と認識されている縦の変化球について「あれシンカーじゃないですよ、スプリットです」と苦笑い。牧のスプリットは左打者の外角へ少し逃げながら沈むため、「シンカー」と判断されていた模様だ。

この日はそのスプリットとカットボール、最速147キロを記録した直球で組み立て、4回まで無安打投球。5回に2つの四球と遊撃小幡の失策でピンチとなり3点を失ったが、先発の役目は果たした。「竜平(小幡)がエラーした分、ああいうところで抑えられるピッチャーなっていかないと。粘れなかったんで悔しいです」と反省を忘れなかった。

啓新から17年ドラフト6位で阪神に入団。19年オフに育成契約となり、背番号「126」を背負って鳴尾浜で鍛錬を積む日々だ。今季は6月2日オリックス戦から先発に挑戦中で、13試合で防御率4・09。「コントロールですね、やっぱ。先に追い込んで、ストライク先行でいったら(今日のような)こういう結果になると思う」と課題を挙げた。

支配下登録期限の8月31日に向けて「スプリットの精度をもっと上げていって、空振りを取りたいところで取れるようにしていきたい」とスプリットに磨きをかけていくつもりだ。「結果を残して『やれる』っていうのを見せていくしかないんで。結果を求めてやっていくだけです」。ストンと落ちる宝刀で、まだまだアピールを続ける。【中野椋】

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