侍ジャパンの一員として東京五輪の野球で金メダルを獲得した日本ハム伊藤大海投手(23)が10日、準決勝の韓国戦で話題になった「#追いロジン」をめぐり、SNS上で日本語や英語による批判的な書き込みがあったことを明かした。

4日韓国戦で、相手チームから投球ごとに舞う滑り止めのロジンの粉にクレームを付けられながらもルーティンを貫き、試合後には自身の見解をツイッターで公表していた。批判的な意見については「そういう人に何を言われても、別に僕はメンタルを削られない」。今大会では、SNS上でのオリンピアンへの心ない中傷が問題となったが「自分の意見を言えない選手が肩身の狭い思いをしなくていいように、発信できる人がすればいい。免疫がある人が言い続ければいい」と、信念を口にした。

この日、札幌市内の室内練習場を訪れ、大会終了を報告。侍では中継ぎで3試合に出場し5回無失点、韓国戦では勝利投手になるなど、日本の金メダル獲得に貢献した。新人右腕は「普段は先発。投げたい気持ちでうずうずしてフラストレーションがたまっていたので、その気持ちをうまく持ってリーグ戦へ入って行きたい」と、後半戦の活躍を見据えた。【中島宙恵】