DeNA石田健大投手(28)が23日のヤクルト戦(横浜)で、19年9月16日中日戦以来738日ぶりに先発として登板する。

22日に1軍へ合流し、横浜スタジアムでマウンドの感触を確かめた。「先発という形では長い期間空きましたけど、本当にマウンドに立てる喜びがある。特別な気持ちがある。今持っている力を全力で出せる。これまで迷惑をかけた。少しでもチームの役に立てるピッチングができればと思います」と意気込んだ。

今季はセットアッパーとして開幕を迎えたが、4試合連続失点で防御率は24・00というスタートだった。徐々に調子を取り戻したが、再び2試合連続失点となった7月10日中日戦を最後に2軍落ちした。五輪での中断期間中に先発に転向。「球数を多く投げることは試合をこなさないと。しんどい部分はありました。1試合で同じ打者と3、4回勝負する中で、どういうピッチングが必要なのか、中継ぎで球種とスタイルは変わってくる。そういう面では難しかったが、昔やっていたことを思い出しながらやった」。9月1日ロッテ戦では8回までノーヒット投球を見せ、終盤の1軍復帰をつかんだ。

先発は2年ぶり。チームは先発投手の好投が相次ぎ、後半戦は勝ち越している。「先発がゲームをつくればこういう(競った)試合が続くと、後半に明らかになりましたし、先発が序盤で打ち込まれると勝利に近づきにくいと見ていて分かった。どういう結果になるか正直分からないが、今自分ができることをやるしかない。まずは攻撃にいいリズムを持って行くことが勝ちにつながると思う。そういうピッチングを意識したい」。17、18年の開幕投手が、真っさらなマウンドに戻る。【斎藤直樹】