先発ローテーション入りを目指すソフトバンク杉山一樹投手(24)が「大変身」した投球でアピールした。

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23日、自身今季初の対外試合となる西武との練習試合に登板。6回からの2イニングを無安打3奪三振。走者を許さぬ完全投球で抑え込んだ。「実戦(形式での登板)が少ない中で来たけど、不安はなかった。投球の幅を広げることを意識して投げた」。新型コロナウイルス陽性の影響で出遅れていた右腕が、大きく前進した。

マウンドに上がった6回無死からは、渡部と山村を連続で3球三振。7回は先頭岸を変化球で空振り三振に打ち取るなど、危なげなく2回を抑えきった。最速152キロを記録した直球だけでなく、スライダー、カットボール、チェンジアップも投じ、この日登板した5投手で唯一の「無四球、無失点」だった。

まさに「大変身」だ。杉山は最速160キロの剛球を持ちながら、制球難に苦しんできた。昨年は25回1/3の投球回を上回る33四死球。だが、今季は前回登板した20日紅白戦でも2回無四球。制球面の改善が「考えることがひとつ減る。もっと他のところに頭や目を向けられる」と精神面でもプラスになっている。

今季がプロ4年目。「今季にかける思いは強いです。いつまでも中途半端な立場にいるより、自分で先発がしたいと志願したからには、(開幕ローテーションを)目指さないといけない」。ニュー杉山が飛躍のシーズンを迎える。【山本大地】