ロッテ佐々木朗希投手(20)が初の東京ドーム、初の巨人戦で、強烈な印象を残した。

初回、1番吉川への初球がいきなり161キロ。2球目は161キロ。ボール球2球で、スタンドに興奮をわき起こした。2番坂本に中前打を許したが、3番ポランコ、4番岡本和はフォークに1球もかすれず連続空振り三振。スコアボードに「0」がともった。

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160キロ台をどんどん続ける。これまで160キロ台を投げたのは場所は奈良、岩手、沖縄、福岡。首都圏で初めて披露した「160」だった。3回、ポランコを空振り三振に仕留めた球は自己最速に並ぶ163キロ。スタンドの巨人ファンにも、力を存分に見せつけた。

予定された球数は100球。69球で迎えた5回は、2死一塁から坂本に9球粘られ、ポランコには13球を要して連続四球を与えた。最後は2死満塁から4番岡本和に159キロを右中間席に運ばれ、逆転満塁本塁打にされた。ぼうぜんとしばし立ちつくし、マウンドを2番手小沼に譲った。

それでもたたきだした数字は強烈だった。60球を投げた直球の平均球速は159・6キロ。変化球も含めた全108球の平均球速は、驚異の150・4キロ。かつて、大船渡一中の修学旅行で訪れた東京ドーム。観客の1人に過ぎなかったのも今は昔。唯一無二の存在としてスポットライトを浴び、いよいよペナントレースに入る。【金子真仁】