日本ハムの本拠地・札幌ドーム敷地内で15日、ヒグマらしき動物の目撃情報があり、一時付近の道路に規制が敷かれた。

午前7時50分ごろ、付近を通りがかった男性から「札幌ドームの北ゲート近くの木の下でクマが寝ている」という通報が警察にあった。同9時ごろから約30分間、札幌ドーム付近の一部道路が封鎖され、近隣住民に不要不急の外出を控えるよう呼び掛けられた。現場には北海道警察のパトカーが複数出動。札幌市役所の担当者やハンターも派遣されるなど、周辺は一時ものものしい雰囲気に包まれた。

この日の札幌ドームは札幌6大学野球秋季リーグ戦が開催されており、午前9時からの第1試合では星槎(せいさ)道都大と札幌大が対戦した。星槎道都大の選手が、バスで南側の駐車場から札幌ドームに入場したのは、通報があった時刻とほぼ同じだった。

元巨人選手で、星槎道都大の二宮至監督(68)は「私が(ヒグマの情報を)確実に知ったのは試合の後でしたが、選手たちは試合開始直前ぐらいに、ざわざわとうわさ話をしていました。テレビのニュースで何度か(ヒグマを)見たことはありましたけれど、こんな町中の、自分の近辺で騒ぎが起こるとは思っていませんでした。さすが北海道」と話した。試合後は規制線も解かれており、全員無事にバスで学校に戻った。第2、3試合も通常通り行われた。

札幌6大学野球を運営する札幌学生野球連盟の高橋淑子事務局長は「お客さまの入場入り口が一時的に制限されましたが、大きな混乱がなくてホッとしています」と話した。16日も予定通り試合を行う方針だ。