オリックスが最終盤でロッテに完敗し、優勝争いから1歩後退した。13失点、4被弾、18被安打は今季ワースト。勝てば、この日試合のないソフトバンクを抜いて首位に浮上できた一戦で、宮内オーナーも本拠地に来場。だが逆転Aクラスに執念を燃やすロッテ打線に打ち込まれ、御前試合は無残な敗戦となった。

「さあ、行こう!」

試合前の円陣。始球式登板を控えたJRAトップ騎手のルメールが、力強い激励でナインの背中を押した。首位取りへ弾みがつくはずだった。だが、先発山岡の不調が誤算だった。

初回に4失点。2点適時打を打たれた山口に、1-4の4回無死一塁で2ラン。右肘手術による昨季の長期離脱を経て今季は先発に返り咲き、山本、宮城らと投手陣を引っ張ってきた。その右腕が、27歳の誕生日に4回途中6失点で降板。「大事なゲームのマウンドを任せてもらったのに、申し訳ないということしかありません」と、肩を落としてマウンドを降りた。

村西、東も山口に1発を浴びるなど、計4被弾。「ホームランで9点か。それ考えたらね、防げる…。防げるというか、ホームランは防がなきゃいけないんですけどね。それができなくて、大量点というのは難しいですよね」と中嶋監督も唇をかんだ。

ただ最短27日の優勝日は変わらない。昨年も瀬戸際からはい上がった。山本、宮城らが先発で控える残り4試合に、すべての希望を託す。【堀まどか】