阪神中野拓夢内野手(26)が2試合連続の6号先頭打者弾でチームを勢いづけた。初回、プロ初先発のヤクルト市川の4球目。低めの114キロカーブを完璧に捉えた。「いつもはホームランが出た後、なかなか良くなかった。考え方をシンプルにして、来た球を打つぐらいの感覚がいい反応につながった」と会心だ。

打った球種も飛ばした右翼席も同じ。まるでリプレー映像を見ているような弾道でプロ初、人生初の2試合連発を決めた。「しっかり振り抜くことができましたし、先頭打者でホームランという形で先制することができて良かったです」。

2試合連続先頭打者弾は04年今岡誠以来、球団18年ぶり。中野は小さい頃、今岡のユニホームを持っていたという。テレビで見ていた憧れの選手と記録で並び「正直、記録より自分自身が一番驚いてます」と目を輝かせた。

神宮では今季、球場別最多の3発目。6試合連続安打とし、155安打で中日岡林に並びトップに躍り出た。「自分の仕事は塁に出ていい形で後ろにつなぐこと。最後の残り1試合もその気持ちを忘れずにいきたい」。1発長打も魅力の1番が、最終戦も快音を奏でる。【三宅ひとみ】

▼中野が2試合連続で初回先頭打者本塁打。12球団では荻野貴司(ロッテ)が21年10月6日西武戦、7日楽天戦で記録して以来。セ・リーグでは桑原将志(DeNA)が21年9月19、20日のいずれも中日戦で記録。阪神では今岡誠が04年4月13、14日にともに広島戦で放って以来6人目、9度目。真弓明信は球団最多の3度達成。なお93年には松永浩美が、プロ野球最長の3試合連続を記録している。

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