<SMBC日本シリーズ2022:オリックス1-0ヤクルト>◇第4戦◇26日◇京セラドーム大阪

オリックスが今シリーズ初勝利。1点差をものにして、1勝2敗1分けとした。 投手陣がヤクルト打線を抑えた。先発の山岡泰輔投手(27)は毎回走者を許しながら、2併殺を奪うなど要所を締めた。5回途中で降板し、2番手宇田川優希投手(23)がマウンドへ。5回1死三塁から連続三振。6回も1死一、三塁とピンチを招くが、0で切り抜けた。

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タフネスぶりを発揮するオリックス宇田川の原点は、小学生時代にあった。埼玉・越谷市立宮本小学校の「壁」と向き合う日々だった。

「放課後1人で壁当てをして、真っすぐのスピードだったり、変化球の曲がりを極めるのが好きでした」

土日は少年野球チームでプレーしていたため、自主練習は平日の夕方になる。「1度、家に荷物を置きに帰って、自転車でもう1回学校に。校庭の壁で、最後のチャイムが鳴るまで永遠と投げてました」。黙々と投げる1球に教師も見とれて、止められたことがない。

今でも思い出す。「ゲームしよう!って友だちに誘われても、なかなか興味が湧かなくて。軟式球を全力で投げている時間が楽しかった」。20年育成ドラフト3位。「大卒2年目の今年、ダメだったら、この世界にもういられないと思ってました」。努力でつかんだ背番号96。大舞台で投げられる今、幸せで仕方がない。【オリックス担当=真柴健】

◆宇田川優希(うだがわ・ゆうき)1998年(平10)11月10日、埼玉県生まれ。八潮南、仙台大を経て、20年育成ドラフト3位でオリックス入団。今年7月28日に支配下選手登録。8月3日西武戦でプロ初登板し、9月8日同戦でプロ初勝利を記録した。今季は19試合で2勝1敗、防御率0・81。184センチ、92キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸450万円。

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