楽天弓削隼人投手(28)が9日、仙台市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、150万円ダウンの推定年俸1000万円でサインした。「中継ぎと先発を両方経験したが、中継ぎがメインだったのは初めて。中継ぎは探りながらのシーズンだった。リズムの作り方は形になってきた。収穫はあった」とシーズンを振り返った。

今季は中継ぎとして、開幕から12試合連続無失点を続けた。5月下旬に無失点のまま2軍で再調整となったが、8月11日のオリックス戦(京セラドーム大阪)で、新型コロナウイルス感染の滝中に代わり、急きょ先発した。この試合は5回途中で5失点し、黒星がついた。「球団から先発も中継ぎもできると見られていた。先発では、球団の見方と技術力にギャップがあった」と反省した。適性については「中継ぎの方が合っている印象。ファームではいい調子だった。生活が一定のリズムでできるので、向いているかな」と分析した。現在は1日おきにブルペンで120球程度の投げ込みを行っている。

来季に向けて、球速と球質の同時向上を目指す。これまでの最速は、社会人時代と今春オープン戦で出した149キロ。「よく(1キロの)壁があると言いますが、ぶち当たっています」。最速150キロ、平均で145キロを狙うという。球団で左の中継ぎは、鈴木翔天の38試合登板が最多だった。「翔天は速球派で押していくので、僕は違うタイプで」。弓削は制球を重視しながら、今季マークした自己最多13を更新する50試合登板を目標に掲げた。(金額は推定)【斎藤直樹】

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