ヤクルトは13日、京都市のホテルでドラフト2位指名の京都外大西・西村瑠伊斗外野手と仮契約を結んだ。契約金5500万円、年俸650万円(ともに推定)。

今夏の京都大会では大会タイ記録の4本塁打。高校通算54本を誇るスラッガーに、ヤクルトは「村上式」のスペシャル育成プランを用意した。仮契約後に橿渕スカウトグループデスク(48)が「ちょっとしたサプライズです」と披露したのは内野手へのコンバート。高校では投手と外野手。プロでは三塁などを守らせるプランだという。

捕手で入団した村上宗隆を、打撃を伸ばすために三塁手に専念させて飛躍させたのと同じ流れだ。

同デスクは「内野手登録です。三塁か二塁か、これから西村くんの一番いい方向性を考えていく。内野手にチャレンジして、将来はクリーンアップを打ってほしい。当球団には村上、山田と強打者がいるが、まだ外国人に依存している。将来を考えると野球人としての幅も広がるかなと。まず打撃を伸ばすのを先決で、守備も頑張ってもらう」と説明した。スカウト陣は、ドラフト後の練習で三塁を軽快に守っているところも直接確認。内野手登録に踏み切ったという。

西村も驚いていた。「内野手という頭がなかった。自分も挑戦したい気持ちがあった。プロ選手みたいにうまくできるか分からないし少し不安はあるけど、やるしかないと思っている」と前向きだった。中学2年まで遊撃、三塁などを守った経験があるという。

背番号は「36」に決まった。若手時代の池山隆寛、川端慎吾がつけた「出世番号」だ。先輩たちも同じく高卒の大型内野手だった。西村にかかる期待の大きさと未来予想図が表れていた。

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