「自衛隊」イズム注入! 阪神佐藤輝明内野手(23)の三塁守備に、馬場敏史内野守備走塁コーチ(57)のメスが入った。秋季キャンプの全体練習後、約40分間の特守を敢行。マンツーマン指導で重点を置いたのは、足の使い方についてだった。

馬場コーチ 足を使って投げればもっと安定したボールを投げられるよ、と。(捕球後)後ろにステップしちゃうから、もっとファーストに向かって。右足がね、特に大事かなと思う。

現役時代は岡田監督に「自衛隊」と呼ばれ、オリックスで2度ゴールデングラブ賞に輝いた。西武時代には源田を育て上げた馬場コーチ自身も意識していたポイント。捕球後、軸足となる右足を投げる方向に持っていけば、送球距離は短くなる。「ファーストに近くなるからスローイングミスも少なくなる」と説明する。

佐藤輝は特守で何度もステップの動きを繰り返していた。時にはステップスピードを緩め、確認するように反復。地肩の強さが大きな武器ではあるが、それを生かすためにも「捕ってからの一連の流れが課題です」と認識している。

佐藤輝 (足の使い方は)いい時はできて、悪い時はできなかった。送球が安定していなかった時もあったので、それがなくなればいいと思います。

この日はランチ特打に前川と参加。後輩の148スイング中5本の柵越えに対し、147スイング中10本と貫禄を示したが、岡田監督は「あんまりいいことないな」と納得しない。グリップ位置の修正など改造を求めており、「ずっとやっていたスタイルがアレや。アレでもっと打てるかと言うたらしんどいと思う。はっきり言うて」と厳しい。キャンプも終盤。攻守で成長するため、残された時間をフルに使う。【中野椋】