“東北のゴジラ”が、シンゴジラになりつつある。楽天安田悠馬捕手(22)が、打撃改造に取り組んでいる。オフ期間はソフトバンク柳田と自主トレ。フォームを完全にまねようとしている。打ち損じが減ったが、完成はまだまだ先。キャンプでしっかりと固めていく。

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ゴジラの破壊力が鳴りを潜めている。安田のフリー打撃は、逆方向に低く、強い打球が目立つ。ルーキーイヤーの昨年キャンプでは、バックスクリーンを越える打球を放ち、周囲を驚かせたが、それとは一変した内容。「勝手にそうなっている。今の打ち方の段階的にライナーしか打てない」と冷静に分析する。

原因は“慣れ”。新たなフォームがまだ体に染みついておらず、再現性が低い。「ここはできてるけど、ここはできていないみたいな。はっきりしている分、分かりやすいですけど、ずっと同じ打ち方というのが(難しい)」と表情を引き締める。だが、左肘を縦に使えるようになり、クセだったアッパースイングが改善。打ち損じが大幅に減った。

フォームは未完成だが、手応えはつかんでいる。「(完成したら)去年より全然いいんじゃないかなと思います」と前を向く。12日日本ハム戦から対外試合が始まるが、そこに無理に合わせるより、まずはフォームを固めていく作業に重きを置く。「早ければ早いほうがいいですけど、変な焦りはないように…。焦るのはいいですけど、じっくり焦る」と自分に言い聞かせ、課題と向き合いながら、毎日徹底的にバットを振り込んでいる。他球団の脅威となる安田の新形態は、間近だ。【湯本勝大】