広島菊池涼介内野手(33)が史上132人目となる通算1500安打を達成した。1回、中日柳から三遊間への当たりが内野安打となり、節目の数字に到達。一塁上では記念ボードを掲げた。

171センチ、71キロの体で21年に記録した100本塁打を「孫に自慢できる」と表現したが、1500安打は「感謝」の念が強い。お立ち台では「使っていただいた監督、コーチに感謝」と言った。プロ入りした12年に当時の野村監督からレギュラーとして起用され、監督が代わっても広島の二塁は菊池のものだった。安打数には以前「試合に使ってもらったから積み重ねられたもの。19年に1000安打を記録したけど、本当に長い」と話していた。安打だけでなく、328犠打、記録には残らない進塁打も重ねてきた。守備だけでなく、打撃でも欠かせない存在となった。

今季は新井監督から1番を任され、つなぎ役からチャンスメーカーを担う。「全然慣れないですね」と苦笑いも、この日得点したイニングはすべて「1番菊池」が起点。リーグ2位の12得点を記録する。「言われたところで頑張るというのは1年目から変わらずやってること」。2年目から昨季まで10年連続規定打席到達。「長期離脱しない身体にも感謝」と胸を張る。

この日は2打席目以降も安打を重ね、20年9月4日DeNA戦以来の5安打固め打ち。通算安打数を1504本まで伸ばした。新井監督は「体さえ元気なら、その数字は普通に達成できる選手だと思う」と自身と同じ2000安打到達に太鼓判を押す。現役時代ともにプレーした指揮官の言葉に「いろんな意味でハッパかけられながら、元気でいるのが一番だと思う」と笑った。広島を支え続ける職人がまたひとつ、節目の記録を突破した。【前原淳】

▼通算1500安打=菊池(広島) 27日の中日4回戦(マツダスタジアム)の1回、柳から三塁内野安打を放って達成。プロ野球132人目。初安打は12年7月1日のDeNA9回戦(マツダスタジアム)で山本から。