日本ハム新庄剛志監督(51)が投打二刀流デビューの地に、指揮官となって舞い戻る。

9日ソフトバンク戦を行う熊本・リブワーク藤崎台は現役時代の99年オープン戦で投打同時出場した場所だ。エンターテイナーとして二刀流で球界を沸かせたが、今回ばかりは話題づくりをグッと我慢。現在5位。「(チームが)乗ってきたらオレも乗らせてもらおうかな」。まずはカード頭を取って、初の4カード連続勝ち越しを狙う。

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「熊本」の地名を聞いた新庄監督の表情が、懐かしさに輝いた。9日からのソフトバンク3連戦は、熊本1試合、福岡2試合の予定。「オレがピッチャーしたところ。抑えようとか考えていなくて、マウンドの雰囲気を楽しんで。“どうせ話題づくりだろう投法”(笑い)」。阪神での現役時代に投打同時出場した球場に、今度は監督として舞い戻る。

99年3月5日のオープン戦は、伝統の巨人阪神戦。リブワーク藤崎台(当時藤崎台球場)で、投手と外野手の一人二役で出場した。「『ね~、ノムさん。楽しませますよ、監督を』みたいな(笑い)」。当時の阪神は名将、野村克也監督。対する巨人は長嶋茂雄監督だった。「投手新庄」は4回に登板。1イニングを3者凡退に仕留めるパーフェクト投球。最速143キロは、その日登板した9投手の中で最速だった。「でもね、思いっきり投げていない。フォアボールになったらしらけるから、ちょっとレベルを落として。イメージは江川さんだったかな。格好つけて(サインに)首でも、ちょっと振りたかったんですけど」。登板後は「野手新庄」として中堅を守り、レーザービームに安打。年に数回の地方開催で、野球ファンの心を熱くした。

24年前と違い、チームを預かる側に。ファンを喜ばせたい気持ちは変わらないが、今回ばかりは「もう少し待って下さい」とエンターテイナーぶりをグッと我慢。現在5位。「(チームが)乗ってきたら、オレも乗らせてもらおうかな」。まずは目先の勝利にこだわり、初の4カード連続勝ち越しを狙う。【中島宙恵】