ヤクルト西浦直亨内野手(32)とDeNA阪口皓亮投手(23)のトレードが26日、成立した。

後半戦での巻き返しに向け、7月31日の期限を前に、同一リーグでの電撃トレードとなる。

西浦は13年ドラフト2位でヤクルトに入団。1年目の開幕戦では新人では初の開幕初打席初球本塁打をマークした。18年には138試合に出場。1軍では主に遊撃で、三塁、二塁での出場経験もある。

DeNAは、昨オフに中日からトレードで京田を補強。育成契約で西巻を獲得し、4月に支配下契約を結んだ。現在、内野手は宮崎、牧、大和、京田、柴田、知野、藤田が1軍でプレーするが、ファームを含め右打ちの内野手は少なく、補強ポイントだった。

25年ぶりの優勝に向け、着実に戦力を整える。23日には、育成捕手の上甲と支配下契約を結ぶことを発表。松本、桜井、西巻に続き、4人目の支配下昇格で捕手の層を厚くさせた。

ヤクルトが獲得する阪口は、注目を集めた「清宮世代」の1人で、17年ドラフト3位で入団。21年にプロ初勝利をマークし、同時に三浦監督に就任後初勝利をプレゼントした。その年は2勝を挙げ、潜在能力が高く、将来のローテ候補の1人だった。

西浦は今季、1軍では6試合に出場し、打率1割6分7厘、0本塁打、1打点だが、イースタン・リーグでは打率3割6厘、4本塁打、20打点と好成績をマークする。

阪口は今季、1軍での登板はなく、イースタン・リーグでは23試合に登板し、0勝3敗1セーブ、防御率6・00。先発は2試合で、抑えを任される時期もあるなど、起用の幅を広げた。

リーグ3連覇を目指すヤクルトは首位阪神と12ゲーム差、25年ぶりの優勝を目指すDeNAは首位と4ゲーム差。シーズン終盤の反撃に向け、両チームの思惑が一致し、戦力補強に動いた。

 

◆阪口皓亮

「ファンの皆様には突然のトレードの発表になって驚かせてしまっているかもしれませんが、新天地でもしっかり活躍しているところを届けたいなと思います。ベイスターズで一番の思い出は三浦さんが監督になったときに、僕も同じタイミングで初勝利できたことです。今後は同じリーグのチームになりますが、僕のことも応援していただけるとありがたいです。今までベイスターズのファンの皆様、ありがとうございました」

 

◆西浦直亨

「突然のことで正直、驚いています。スワローズに入団して10年、たくさんの人に支えられて野球をすることができ、感謝しかありません。また、いい時も悪い時も応援していただいたファンの皆さまにもとても感謝しています。スワローズを離れることは寂しい気持ちもありますが、今回のトレードを新たなスタートとして、新天地で活躍することが、皆さんへの恩返しになると思って頑張ります。これからも応援よろしくお願いします」