西武はオリックスの新人、プロ初登板初先発の斎藤響介投手(18=盛岡中央)を前に、4イニングで得点できなかった。

松井稼頭央監督(47)は「真っすぐも変化球もしっかり低めに投げてましたし、うん、抑えられたわけですからね。今年は対戦ないですけど、また対策を含めてそうですし。1年目とは思えない、コントロールにしてもそうですし、非常に良かったんじゃないかなと思いますね」とたたえた。

試合前、松井監督と斎藤が歩み寄り、あいさつを交わしていた。実は縁がある2人。斎藤がこの春卒業した盛岡中央(岩手)の奥玉真大監督(49)はPL学園(大阪)出身で、松井監督にとっては1学年上の直系の先輩にあたる。

こちらもPL学園出身で奥玉氏の6学年後輩にあたる平石洋介ヘッドコーチ(43)も、試合前には「まさか初登板で当たるとはね」と驚きながら、映像を見た印象を「思ったより完成度が高い。真っすぐも強いし、スライダーもけっこう振らされるかも」と警戒していた。4回まで20球のファウルがあり、多くがネット裏5階席まで飛んできた。強い直球だった。

それを仕留め、左中間フェンス直撃の三塁打にしたのが、3番の佐藤龍世内野手(26)だ。

「いい感じで打てました。でも、いい球でした。同じ恩師なんで打ちたかったです」

奥玉氏は以前、富士大のコーチを務めていた時期がある。佐藤龍も熱心な指導を受け、大学で打撃を大きく伸ばした。簡単には負けられない。“兄弟子”の意地を見せた。【金子真仁】

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