西武は6日、内海哲也2軍投手コーチ(41)が今季限りで退団すると発表した。

内海コーチはこの日が西武での最後の日になった。カーミニークフィールドでのファーム練習を終えると「感謝しかありません。本当に。その言葉に尽きると思います」と迷いなく言い切った。

自由獲得枠で入団した巨人で15年間プレーし、炭谷(現楽天)がFA移籍した際の人的補償選手として西武に移籍。選手として4年間を過ごして昨オフ引退、今季は2軍コーチを務めた。

「ある程度経験を積んだ上でライオンズに来ましたけど、当初の目標だった『チームに貢献する』ということができなくて、つらい時はけっこう多かったですけど、その中でも温かく応援してくれましたし、ベテランといわれる年齢だったですけど、チームの一員として迎え入れてくれたので一生懸命頑張りました。この年齢で新しい環境に来て、いろいろなことを経験できたのは本当に財産になったと思います」と感謝の言葉が止まらない。

西武2軍にはともに150キロ台中盤を投げる羽田慎之介投手(19)、黒田将矢投手(19)のプロ2年目の左右コンビなど、将来が楽しみな投手も多い。内海コーチはその中で育成左腕の菅井信也投手(20)の名を挙げた。

「育成出身でポテンシャルも高くて、僕とかぶるというか投げ方もちょっと似てるんでちょっと思い入れがあって」

線の細い菅井は少しずつたくましくなり、今季の2軍終盤戦では先発ローテーションに入った。「アドバイスしたことが幹の部分になっているかどうかは本人がこれからやること。幹の部分じゃなくても、それが1つポイントになって成長してくれればうれしいです」と思いを話す。

獅子の一員だった5年間を忘れない。「学び続けることの大事さ、を教えてもらったので。それを忘れずに頑張りたいなと思います」。深々と感謝し、新たな道へ進む。【金子真仁】

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