38年ぶり日本一ローテの輪郭が浮かび上がってきた。阪神が28日からの日本シリーズで初戦に村上頌樹投手(25)、2戦目に西勇輝投手(32)を先発させる流れが22日、濃厚となった。

今年の同シリーズはすでに予告先発が決まっている。岡田監督はこの日「(予告かどうか)まだ全然知らん、それは」とした上で「ほんなら、もう隠す必要ないやんな。今はもう両方(両リーグ)ともに予告先発やからな。ええわ、別に」と余裕の笑みを浮かべていた。自慢の投手陣を堂々とマウンドに送り出す。

村上はもともと“開幕投手”の大本命だった。今季はレギュラーシーズン22試合で10勝6敗、防御率1・75。最優秀防御率を獲得するなど安定感は群を抜いている。広島とのCSファイナルステージ初戦でも6回1失点と踏ん張り、9番打者としても決勝打。今や先発陣の大黒柱でもあり、先陣の役割に違和感はない。

注目は2戦目の西勇だ。CSファイナルステージでは出番がなかったが、レギュラーシーズン最後の4試合は計30回を2失点で防御率0・60。9月12日の巨人戦では2安打完封勝利をマークするなど、一時期の不調から完全に脱した主戦格に登板機会を与えない手はない。2戦目までの舞台はオリックス時代に10年間本拠地とした京セラドーム大阪。甲子園でのシート打撃登板を経て、勝手知ったるマウンドで満を持して腕を振ることになりそうだ。

甲子園に戻る3、4、5戦目は現状、10勝トリオの2人でCSファイナルステージでも投入された伊藤将、大竹から才木につなぐ流れとなる可能性が高い。再び京セラドーム大阪が舞台となる6戦目にも、昨季「投手3冠」を達成した青柳が控える。オリックスとの59年ぶりの「関西ダービー」。虎の先発陣にスキは見当たらない。

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