広島新井貴浩監督(46)が15日、秋季キャンプでポスト西川争いの過熱化を求めた。前日14日に今季4番も務めた西川がFA権を行使。外野のレギュラー移籍によって、ポジションが一つ空く。若手主体の今キャンプには、今季1軍で2桁本塁打を記録した末包のほか、田村、中村貴といった1軍デビューした若手に加え、ルーキー久保などの外野陣がしのぎを削っている。「俺が取るんだという気持ちで、全員で競争してほしい。誰がそこの椅子に座るのか、楽しみ。龍馬がいなくなったのはチームにとっては痛いけど、若い選手は、目の色を変えて奪い取りにきてほしい。いろんな競争が生まれて、チーム力の底上げをしてくれたら」。指揮官は若手外野陣による競争激化を歓迎した。

西川からLINEで「カープを任せたぞ」とメッセージをもらった末包が「もともと来季はレギュラーを狙うというプランだったので、いようがいまいが関係ない。龍馬さんが抜けるのは寂しいですけど、しっかりレギュラーを取りたい」と意気込めば、今季離脱するまで打率3割6分4厘を残した田村も「そこを狙うというか、取らないといけないと思います。他の人の結果は気にせず、自分の実力をもっともっと上げていきたい」と高みを目指す。前日14日の紅白戦で3安打を記録し中村貴らとともに繰り広げる外野争いが、チーム力の底上げにつながる。【前原淳】