中日小笠原慎之介投手(26)が17日、「大野雄塾」の卒業を明かした。愛知・長久手市で野球教室に参加。来年1月から約3週間、米フロリダ州での単独自主トレを行う計画だ。

「大野さんのところ(沖縄自主トレ)には行けないです。ほぼ“卒業”みたいな感じです」

21年1月、左腕エースに「このままでは野球人生が終わる」と頼み込んで沖縄での自主トレに初めて同行。同年から3年連続規定投球回に到達するなど、飛躍を後押ししてくれた「道場」だった。「僕を成長させてくれた。支えてくれ、面倒も見てくれた」。今も感謝は尽きない。

22年からは自主トレのメニュー作成も任され、2年が過ぎた。「僕も中堅層に入ってきた。いつまで経っても引っ張られているような存在でいてはいけない。そろそろ自立して、自分でやりたいことをやれる(ようにしたい)」。大野雄同様に、柳らも独り立ちして自主トレをけん引する姿に触発された。

今季はチーム最多の160回1/3を投げ、先発の軸としてフル回転。初めて挑戦した今年1月の米国自主トレは約1週間だった期間を来年は3倍に伸ばした。「重い物を持つ練習はやってきた。筋力を最大限使えるようになるトレーニングをしたい」。メジャーリーガーも利用する施設で、投球練習も並行して行う。大野雄を継ぐ立場を自覚。巣立ちの1歩目を海の向こうのぼっちトレでスタートさせる。【伊東大介】