楽天今江敏晃監督(40)が新守護神・則本昂大投手に全幅の信頼を寄せる。

プロ11年で通算114勝、8度の2ケタ勝利を誇るエースを、パドレスに移籍する松井裕に代わる抑えに指名した。先発での実績は十分だが、配置転換することで「もっとできるし、もっと強い球を投げられる」という思惑があった。「クローザーで1イニング、思い切って腕を振るということで彼の良さが出る」と決断した。

野手出身で就任直後ということもあり、指揮官1人で決めたわけでない。来季に向けた投手の起用プランを考える中で投手コーチの意見に耳を傾けた。「後ろから決めた方がいい」と助言され、抑え選定が最優先事項となった。2季連続セーブ王に輝くなど絶対的守護神だった松井裕。その穴を埋めるには「打たれたら仕方ないと思えるような選手じゃないとダメ」と則本以外の選択肢は見当たらなかったという。

則本は1年目から先発ローテを担ってきた。今季はチームトップの155イニングを投げ、先発へのこだわりもあった。それでも「(抑え転向に)前向きに返事をしてくれて、本当にありがたく思ってます」と今江監督。「彼が9回、マウンドに行ってくれると球場も盛り上がりますし、相手チームに対しても圧力をかけられる」。難攻不落の存在になることを期待する。【山田愛斗】

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