「タカの4番」を射止める! 西武からFA加入したソフトバンク山川穂高内野手(32)が17日、移籍後初実戦となる紅白戦に「4番DH」で出場。4回、先頭の第2打席で“ホークス初安打”の二塁打、さらに同2死一、三塁から中前適時打で初打点もマークした。2打数2安打1打点の鮮烈デビュー。1万9300人の観衆も沸いた。快調に滑り出したタカの山川が、打線の軸を担い続ける。

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新大砲には「4番」が似合う。4番山川が、結果を残した。「今は打順よりは自分のやるべきことが先」とした上で「1年間4番に座り続けられていたら成績がずっといいはずなので。すごく目指したいところ」と「鷹の4番」を意識した。

西武時代も座り続けた定位置。新天地でも少なからず意識する。「一番長く打ったのは4番。そういう意味ではリズム、いろんなものを含めて4番は『いいな』と思います」とこだわりを明かした。

“ホークスデビュー戦”のこの日の紅白戦に「4番DH」で先発。4回、先頭の第2打席だった。左腕松本晴の4球目、143キロ内角直球をさばいた。ライナー性の打球が左中間を破る。移籍後初安打の二塁打をマーク。打者一巡後の2死一、二塁では中前適時打を放ち、1イニング2打席連続で快音を響かせた。「いい構え、タイミングの取り方、いいスイングができた」。第1打席はしぶとく選んで四球。2安打1打点と快調な滑り出しを見せた。

新主砲の一打に、球場は沸いた。「4番山川」のアナウンスに、大きな拍手が起きる。安打を放つたび、外野芝生席からも歓声が届いた。「歓声をもらえるのはうれしい。守っている時にワンプレーワンプレーに沸くっていうのを感じられるのもうれしい」。昨季は自身の不祥事で出場は17試合のみ。移籍の際には、獲得を疑問視する声が鷹党からもあがった。ただ、今の山川は豊富な練習量で野球と真摯(しんし)に向き合う。球場のあるファンは「やっぱり頼りになりそうだね。早くホームラン見たいね」と目を輝かせる。

試合後、球場前に山川が姿を見せると、サインを求めるファンが「山川選手~」、「山川選手~」と呼びかけた。時間の許す限り、山川は色紙などにペンを走らせた。ファンサービスにも怠らず、帰りのバスに乗り込んだ。【佐藤究】

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