阪神ドラフト5位石黒佑弥投手(22=JR西日本)が開幕1軍入りに急浮上だ。6回にオープン戦初登板。超満員の甲子園デビュー戦を危なげない投球で3者凡退に締めくくった。

「緊張で制球良く投げることはできなかったんですけど。力で押すじゃないけど、新人らしい勝負はできたと思います」

2死からは代打萩尾に鋭く落ちる135キロフォークで空振り三振。1回計10球を投じ、最速は150キロを計測した。岡田監督は「ええ、悪いもクソも明日から連れて行くよ。千葉に」と12日からのロッテ戦(ZOZOマリン)の1軍同行を明言。さらに「木浪が『エグいフォークです』言うとったわ」とナインの証言を披露した。キャンプは2軍で過ごしただけにこのタイミングで「投げさせて良かったよ、ホンマに」と収穫アリだ。

開幕ブルペンに滑り込む余地はある。先頭打者に四球を与えるなど1回2失点(自責点0)の浜地、前日9日のヤクルト戦で3四死球と乱れた岩貞、無失点ながら調子の上がらないドラフト2位椎葉はロッテ戦には同行せず、2軍で再調整することになった。今後のアピール次第では、一気にリリーフ陣に割って入る可能性も十分だ。石黒は「チャンスをもらえる分には、そこでいい成績を残して評価してもらえるように。準備を怠らずにやっていきたい」と力を込めた。

超満員の中で果たした甲子園初登板。「お客さんとかを見て『わ!すごいな』という方が勝って。気楽じゃないけど、いい緊張感を持ったまま投げられました」とさわやかに振り返った。チャンスをつなげた一戦。好投を重ね、一気に開幕切符をつかむ。

【関連記事】阪神ニュース一覧>>