ダブルストッパーで連続日本一よ! 阪神岡田彰布監督(66)が14日、開幕をダブル守護神で迎えるプランを明かした。昨季セーブ王の岩崎優投手(32)が抑えの本命だったが、新助っ人のハビー・ゲラ投手(28=レイズ)も実戦3試合で防御率0・00の快投で、適性を見せている。相手の打順によって左腕と右腕で効果的に投入できるメリットも最大限生かし、併用される可能性が高まってきた。

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僅差でリードの9回。リリーフカーに乗ってくる守護神は左腕の岩崎か、右腕のゲラか。14日にバンテリンドームで行われた全体練習後、抑えの起用について問われた岡田監督が構想を明かした。「別にホンマにこだわってない。シーズン入っても右左の関係でもええわけやからな」。岩崎とゲラを併用するプランを明かした。

昨季、守護神として38年ぶりの日本一に貢献したのは岩崎だった。60試合に登板して3勝3敗、防御率1・77。35セーブを挙げてセーブ王に輝き、初のタイトルを獲得する大活躍だった。ここへ、新外国人のゲラがまくってきた。2月25日の中日戦(北谷)から3試合で3回1安打無失点、防御率0・00。けん制で刺すなどクイックも完ぺきで、抜群の適性を見せてきた。

プロ11年目の経験豊富なポーカーフェース左腕と、元遊撃手でフィールディングも持ち味の新助っ人。岡田監督はどちらか1人を守護神に決めず、相手の8,9回の打線の並びで左の岩崎と右のゲラを使い分ける構想を描いていた。「両方同じやったら決めてもええけど、右左やからなあ。開幕からピタッと形なんかつくられへんよ、はっきり言うて」と明かした。

「(実力が)分かってるのはそら岩崎やけどな、おーん。ゲラも」。15日からの中日3連戦を手始めにオープン戦残り8試合で、ゲラを最終回に起用し、念のための「守護神テスト」を行う予定だ。「次はもうパ・リーグ相手なるからな、(開幕前の)2カードは。一番後ろでどんな投球するか見てみてもいいし、まだ中継ぎに関してはテストできるよ」。合格すれば、球界でも極めてレアな抑えの併用が、連覇への強力な武器になりそうだ。

プランを伝え聞いたゲラは、日本語で「ソウデスネ」と答えて和ませた。役割を自覚し、やる気も十分。「もう本当に、言われたところで投げるだけなんで。準備はしておきます」と胸を張った。1985年(昭60)は、左腕の山本和行と右腕の中西清起の併用で初の日本一をつかんだ。球団初の連続日本一を目指す今年も、強力な左右の両輪が9回のバトンを受けることになりそうだ。【磯綾乃】

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