日本ハム伊藤大海投手(26)が今季の本拠地初陣で負のイメージを払拭する。5日西武戦で先発する道産子右腕は、舞台となるエスコンフィールドで昨季は1勝7敗と大苦戦。昨オフはあえて「エスコンフィールドと心中する」と自主トレ拠点とした。その本拠地で行った先発前日4日の調整では早くも本番同様の半袖アンダーシャツ姿で登場。昨季とは違う姿を地元ファンに披露し、開幕白星に続いてチームを勝利に導く。

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決意が格好に表れていた。エスコンフィールドでの今季初先発を前に、伊藤はあえてホームユニホームを着用。球場内は試合日ではないため肌寒かったが、お構いなく今季から取り入れる新スタイルの半袖アンダーシャツ姿で調整。丁寧にキャッチボールを繰り返すなどして5日西武戦に備えた。練習から試合と変わらない気合がみなぎっていたが、練習後は少し苦笑いだった。

伊藤 気合入れて、これ(ホームユニホーム)で来たんですけど、明日これじゃなかったです…ハハハ。

5日からの西武3連戦は「エスコンフィールド1周年シリーズ」と銘打って開催される。着用するユニホームも違う。球場そのものをモチーフとした、黒基調で差し色は青の限定ユニホームで戦うことを失念していた。ただ、それほど本拠地で快投することだけを考えて開幕白星からの1週間を過ごしてきたと言える。

伊藤 しっかりここでやってきたことを明日、いい形で出せればと思います。先制点を与えないように。そこだけを第一の目標にして、マウンドに上がれたらなと思います。

ついに、オフの成果を示す時がやってきた。昨季は本拠地で11試合に先発したが、成績は1勝7敗で防御率5・10だった。世界一に輝いたWBCに参加後、チームに戻ってからは自身の状態も上がらず、エスコンフィールドでも苦しい投球が続いた。「(昨季は)エスコンフィールドで1勝しかできなかったので、エスコンフィールドと心中するために」と昨年12月の契約更改後に話したように苦い記憶を払拭するため、あえて昨オフは本拠地を拠点に鍛錬を続けた。

伊藤 昨日もいい勝ち方をしているので、しっかり(チームに)勝つチャンスを多く与えられるようなピッチングをしたい。

自信を持って上がる今季最初の本拠地マウンド。勝って、最高の景色に塗り替える。【木下大輔】

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