暗雲がマツダスタジアム上空に立ち込めた。巨人小林誠司捕手(33)が、6回無死一、三塁の場面で先制中犠飛を放った直後だった。一気に強まった雨脚を考慮し、中断がアナウンスされた。ベース上にはシートがかぶせられ、両チームの選手は雨が当たらないようにベンチの奥に引っ込んだ。その30分後、5回雨天コールドが発表された。

再三のチャンスをモノにできず、ようやく手にした得点が、まさに水に消えた。2回1死二塁から2者連続凡退。4回は1死満塁で、小林がスクイズを仕掛けるも失敗に終わっていた。5回も1死一、二塁で、坂本、岡本和が打ち取られ、5回までに9度の得点圏で安打が生まれず残塁7。3周り目に、やっとの思いで広島大瀬良から奪った貴重な1点だった。

6回裏の攻撃を終えていないため、5回までで試合成立。小林の先制打は幻となった。今カード、2度目のスコアレスドローで1敗2分けとし、貯金を1つ減らし消化不良のまま終えた。

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