早大が明大を破り、勝ち点を伸ばした。先発の伊藤樹投手(3年=仙台育英)が延長11回147球を投げきり、明大打線を6安打に抑え今季初勝利を初完封で飾った。「こういう試合で完封できたことに価値がある」と胸を張った。

最後まで投げきる。エースの強い思いが、攻撃陣に伝わった。攻撃は3回以外の毎回、走者を出しながらも、再三、好守に阻まれ残塁は15。その中でも、伊藤は投球に集中した。「1戦目は丁寧にいき過ぎた」と、反省を生かた。「今日は割り切って投げられたことが良かった」と、制球よく投げわけた。延長11回には、無死二、三塁から1番尾瀬雄大外野手(3年=帝京)が均衡を破る右前適時打を放ち1点先制。その後も3本の長短打でこの回一挙5点を挙げ試合を決めた。

小宮山悟監督(58)は「なかなか点が取れなくて、本当に樹が踏ん張ってくれたからあの攻撃があったと思う。(樹の)勝ちたいという気持ちが選手に伝わったのかな」と、たたえた。

背番号11の自覚が伊藤を突き動かす。早大の「11」は伝統のエースナンバーだ。伊藤は「しっかりとチームを勝たせるために自分の投球ができれば、自ずと結果はついてくると思ってる。自分の自覚もしっかりついてきたのかなと思います」と、頼もしく話した。