総合格闘技RIZINは31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナで33大会を開催する。いよいよ始まる大みそかの祭典。日刊スポーツでは同大会の見どころを紹介する。

後編は、ライト級タイトルマッチ、那須川天心RIZINラストマッチ、朝倉未来リベンジマッチの3戦。

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ライト級タイトルマッチは、王者ホベルト・サトシソウザ(32=ボンサイ柔術)が、挑戦者矢地祐介(31=フリー)を迎えて初の防衛戦に挑む。バックボーンにブラジリアン柔術を持つソウザは、世界トップレベルのグラップリング技術を武器に、総合格闘技戦績12勝1敗(4KO、8SUB)、試合決定率は驚異の100パーセント。王座の地位を圧倒的なものにするためにも、落とせない一戦だ。

一方、矢地は雪辱に燃える。20年8月の横浜大会では1回TKO負けを喫した。それでも「(周りの)幻想がすごい。確かに強いが、十分に対策も弱点も見つけた」と、強気な姿勢でぶつかる。

RISE世界フェザー級王者で、デビュー45連勝中の那須川天心(23=TARGET/Cygames)のRIZINラストマッチは、世代と階級を超えたドリームマッチとなった。元PRIDEライト級王者の五味隆典(43=イーストリンカンラスカルジム)と、パンチのみの立ち技特別ルールで対戦する。決定は、わずか3週間前。体重差約20キロのハンディを背負うが「怖くないと言ったらうそになるが、楽しみの方が大きい」と、レジェンドに勝利して卒業に花を添える。

ユーチューブチャンネル登録者数211万人の人気を誇る朝倉未来(29=トライフォース赤坂)は、前RIZINフェザー級王者の斎藤裕(34=パラエストラ小岩)とリベンジマッチを戦う。昨年11月の大阪大会で判定負けし、大会初黒星を喫した相手だが「1ラウンドで倒したい。絶対に俺が勝つ」。11月に負傷した左膝半月板の状態も「治っているので問題ない」と強調する。

一方の斎藤は、再起をかける戦いだ。10月の牛久戦で飛び膝蹴りを受けて2回TKO負け。不完全燃焼でベルトを奪われ「ここで終わりたくない」と涙を流した。フェザー級のトップ戦線で戦い続けるRIZINのスター、朝倉相手に無念を晴らせるか。【勝部晃多】