横綱鶴竜(32=井筒)が、16年九州場所以来4度目優勝を飾った。大関豪栄道(31=境川)をはたき込みで下した。

 3敗の高安、魁聖、勢に優勝の可能性がなくなったため、千秋楽を残しての春場所優勝が決まった。

 鶴竜は取り組み直後のインタビューに肩で息をしながら「去年は苦しい1年だった。支えてくれたたくさんの人にもう1回喜ばしたいという気持ちでした」。

 先場所は初日から10連勝を挙げながらも、4連敗で賜杯を逃した悔しさがある。気合の入る一番を前に「平常心で。そういうことを考えるとよくないですから」と話していたが、言葉通りの集中力で危なげなく勝利を収めた。