横綱白鵬(33=宮城野)が、小結玉鷲(33=片男波)を下して41度目の優勝へスタートを切った。

 立ち合いが強い相手なだけに左で張って出て、左前みつを取りにいった。しかし取り損ねると強烈な突き押しで距離を取られて相手のペースになり、もろ差しを許して土俵際まで押し込まれた。ここで慌てないのが白鵬の強さ。土俵際に運ばれながらも右を巻き返して差して、逆転のすくい投げで勝負を決めた。

 もろ差しを許す前に左四つになった瞬間があった。「見てしまったというか勝負あったという感じだった」と一瞬の油断が生まれた。昨年の九州場所以来の賜杯へ、序盤戦で土をつける訳にはいかない。