英歌手ポール・マッカートニー(73)が23日、「アウト・ゼアー ジャパン・ツアー2015」東京ドーム3日間公演(日刊スポーツ新聞社など主催)をスタートさせた。同所公演は1年半ぶり。「ヤクソクシタネ、トーキョー。カエッテキタヨ」。日本語であいさつすると、観客約5万人は一気にヒートアップした。

 この日は東京ドームに向かう車中から、ご機嫌だった。J-WAVE「ACOUSTIC COUNTY」に電話で15分間、生出演した。電話している場所を聞かれると、「車の中からだよ。ホンゴウ・ストリート(本郷通り)」と返しつつ、さまざまな質問に答えた。

 公演前に準備することは「うがいをする。メンバーとエルビス・プレスリーの曲を歌いながらね」と冗談交じりに答えた。お気に入りの日本語は「サイコー」。ステージ上で水を飲まない理由は「昔からの習慣だよ。格好いいことじゃないと思うから、いまだにしないよ。女の人からは水を飲んだ方がいいと言われるけどね」と説明した。

 28日にはザ・ビートルズの公演以来49年ぶりに東京・日本武道館のステージに立つ。「曲の最後まで聴いてから拍手するのが印象的だった。それに女性から席を譲ってもらってすごくビックリしたけど、そんな日本の礼儀正しい文化がとても気に入っているよ」。

 日本で行きたいところは、「東京の美しい風景が見たいし、公園にも行きたい。今回は相撲には行かないよ」。電話インタビューはポールが希望したという。

 公演時間は2時間40分。開演前から客席でウエーブも起きた。21日の大阪公演と同じ構成で全37曲を披露。「チョー、スバラシイ」「サイコー、トーキョー」。ラストまでお気に入りの日本語を連発し、観客を喜ばせた。【近藤由美子】