舞台「北斗の拳-世紀末ザコ伝説-」の公演が6日、都内の「シアターGロッソ」で初日を迎えた。80年代の大人気漫画をモチーフにした舞台だが、主役のケンシロウもライバルのラオウも出てこず、原作で瞬殺されてばかりいた「ザコ」が主役という異色の設定。それぞれの出演者が顔や体に薄汚れたメークを施し、今まで描かれることのなかったザコの生き様を表現した。

 北斗四兄弟の三男・ジャギ役で出演した角田信朗は「週刊少年ジャンプの連載のころから北斗の拳の大ファンで、息子に“ケンシロウ”、娘に“ユリア”という名前を付けました。その2人が僕より先に(北斗の拳の作画)原哲夫さんに出会ったことから友情が始まり、縁(えにし)でこの舞台にたどりつきました。心にしみわたる思いです」と思い入れの深さを語った。

 ザコの1人を演じたスーパー日舞の花園直道は「(7月の)制作発表からあっという間でした。精いっぱい、“ヒャッハー”したい」とザコ特有の叫び声で、2日目以降の意気込みを示した。公演は10日まで行われ、7日の夜公演後のアフタートークでは、原作者の武論尊と作画の原哲夫が登場する。