12日にスタートしたテレビ朝日系連続ドラマ「遺留捜査」(木曜午後8時)の初回視聴率が14・7%(関東地区)だったことが13日、ビデオリサーチの調べで分かった。

 遺留品を手掛かりに事件を捜査する「京都府警特別対策室(特対)」を活躍を描く人気シリーズの第5弾。マイペースで空気を読まない刑事、糸村聡を演じる上川隆也(53)のほか、前作に引き続き栗山千明(33)永井大(40)甲本雅裕(53)戸田恵子(60)らが出演。今シーズンから特対の新メンバーに梶原善(52)が加わる。

 第1話は2時間スペシャルで放送された。文化庁美術品危機管理対策課、通称“文化財Gメン”のメンバー、長津涼子が山中の岩場で遺体となって見つかるところから始まる。涼子は1カ月前に仏師・雲尚作の仏像を円願寺の裏山のほこらで見つけていた。第1発見者として所有権を主張していたが、その権利を巡って山の持ち主である「霧島電子」社長・霧島征一、さらには円願寺住職・大野泰夫と対立していたのだった。

 涼子は滑落事故で亡くなったように思われたが、現場に駆けつけた糸村は岩陰に隠れたカラビナを発見。そこには紋章のようなマークが手書きされていた。その後の調査で、涼子が使用していたカラビナが簡単に壊れるように細工されていたことが明らかになる。

 捜査を開始した糸村と神崎莉緒(栗山千明)は円願寺を訪れ、住職の大野を探る。そこで大野と1人娘のゆかりが20年以上疎遠になっていることを知る。やがてゆかりが事件と思いもよらぬ関わりを持っていることが明らかになるのだった。

 第1話でロッククライミングに挑戦した上川は、会見で驚きはなかったのかと聞かれると、自由奔放な糸村だからこそ「何をしでかそうと、驚きはしない」とひょうひょうと語っていた。しかし、実際の岩壁は8階建てのビルに相当する高さで、壁面は雨にぬれた状態だったという。上川は「気持ち新たに臨みました」と緊張感あふれる撮影を振り返っていた。