関東信越厚生局麻薬取締部に大麻取締法違反(所持)で逮捕された元KAT-TUN田口淳之介容疑者(33)と女優小嶺麗奈容疑者(38)が24日、留置先の警視庁東京湾岸署から東京地検に送検された。その際、車内で浮かべた表情から精神科医香山リカ氏が「2人の心境」を読み解いた。

田口容疑者は午前7時10分、ワンボックス車で湾岸署を出た。後部座席中央に黒縁めがねにグレーのスエット姿で座り、真っすぐ前を向き照れた笑顔にも見えるような独特の表情。一方、小嶺容疑者は午前9時34分、ワンボックス車で出発した。後部座席中央に同じくグレーのスエット姿で座り、化粧っけのない“スッピン”顔で、目を伏せ険しい顔つきだった。

香山氏は日刊スポーツの取材に対し、田口容疑者の表情について「起こしたことについての実感と社会的な責任、自身の今後について受け止められてないのでは」とし、「不安や動揺を隠し強がっている。さらに、スターだった自分が逮捕、取り調べを受けている実感が持てなく、ドラマの中にいるような心境なのでは」と分析した。一方、小嶺容疑者については「『大変なことをしてしまった』と受け止めているように見える」とした。

両容疑者は22日、同居する東京都世田谷区の自宅マンションで、数グラムの乾燥大麻を所持していたところを現行犯逮捕された。田口容疑者は調べに「大麻は2人のもの」と供述し所持を認め、小嶺容疑者も所持は認めたが「自分だけのもの」と、田口容疑者をかばうような供述しているという。

供述の相違について香山氏は、田口容疑者について「彼女の責任を軽くするために言っているか、(実感がないため)ヒロイズムの意識から言っている可能性がある」と指摘。小嶺容疑者については「巻き込んでしまったという意識と、現実的な影響を理解し、これ以上、広げたくないと考えているのでは」と指摘した。【上岡豊】