ドラゴンクエストウォーク、ポケモンGO超えの予感

<ニッカンスポーツ・コム/芸能番記者コラム>

「ドラクエ」の魅力には、やはりあらがえなかった-。今回のコラムは、ドラクエに興味のない方には意味不明かもしれないが、どうかお許しいただきたい。

6月3日に新作「ドラゴンクエストウォーク」発表会見を取材した。「ポケモンGO」のように位置情報を使って、プレーヤーが自ら勇者のように日本中を歩き、ドラクエのようにバトルや宝探し、クエストのクリアなどをして、レベルを上げていく、という内容。ネット上では早くも「ドラクエGO」と呼ばれるなど、期待感が高まっている。

ドラクエ「どストライク」世代を自任するスピードワゴン小沢一敬(45)は会見中、終始ハイテンションだった。実際のゲーム体験では、スタッフが指示する前から次々とゲームのコマンドを入力。「サマルトリアの王子と呼んで」「僕のビアンカになってくれませんか」「アレフガルドを歩いている気分」とドラクエワードを連発した。町を歩く際は平井理央(36)に「せっかくだから縦に並ぼう」とドラクエ隊列を指示。平井が楽しみつつ、時々引き気味に苦笑いしていたのも、無理はないかもしれない。

ただ、42歳で同じく「どストライク」世代の私には、小沢の熱がよく理解できた。なにしろ、ドラクエが青春なのである。ドラクエの生みの親、堀井雄二氏(65)が登壇して「こんな長くシリーズ続くとは思わなくて、今回また、新しいものを発表できるというのはうれしい。そうそう遠くない未来に遊んでもらえると思う。ぜひ楽しみに」と言われてしまうと、期待しないわけにはいかない。

会見中のBGMも特筆ものだった。もちろん全編、すぎやまこういち氏が作曲したドラクエの音楽から選曲。開始前は会見場に、ふっかつのじゅもんの曲「LOVE SONG探して」(2)が流れ、機運を高めた。スタートはもちろん、有名なドラクエのテーマ(シリーズごとに序曲、マーチなど呼称はさまざま)。会見中は展開に合わせて「街」(2)「果てしなき世界」(2)「冒険の旅」(3)などがちりばめられ、会見最後は「フィナーレ」(1)から、テーマのラストで完結。ドラクエらしい、ドラマチックな展開だった。

ほとんど予備知識がなかった司会の徳光和夫アナ(78)も、おもむろに「音楽がいいですね」と発言。作曲がすぎやま氏と聞くと、徳光アナも「『恋のフーガ』の!。『亜麻色の髪の乙女』の!。元フジテレビでございますけど」と、至極納得の様子だった。

11日には、テストも兼ねた「β版体験会」が関東で始まり、年内に配信開始予定。国民的ゲームだけに、「ポケモンGO」を上回るフィーバーになるかもしれない。

ただ「ポケモンGO」に限らず、位置情報を使って町歩きするゲームでは、これまでトラブルも散見された。ながら運転による事故や、場所の取り合いなど…。老若男女が楽しめるのがドラクエの魅力。楽しいゲームが事故やトラブルの原因になっては、元も子もない。作り手にもプレーヤーにも、安全への意識が必要だ。

小沢は「全シリーズやってきて、ドラゴンクエストやるたび、子供の頃のオレは勇者だったんだよな、と思い出す時がいっぱいある。このウォークだと、自分がまさに勇者として、ああ、これだよね、と思った。このゲームをやってみんなが勇者になれたら、日本が平和な国になると思います」と話していた。世代の1人として、小沢の言葉通り、ドラクエの名に傷を付けず、マナーをわきまえた勇者が、町にあふれることを祈りたい。【大井義明】