「いる場所見失わないように」/瀧被告への説諭要旨

コカインを摂取したとして、麻薬取締法違反の罪に問われたミュージシャンで俳優のピエール瀧(本名・瀧正則)被告(52)の判決公判が18日、東京地裁で開かれ懲役1年6月、執行猶予3年の判決が言い渡された。小野裕信裁判官から5分を超える説諭をされ、芸能界復帰に向けても励ましの言葉を受ける異例の展開。瀧被告はうなずき、反省する様子を見せた。弁護人は「控訴はしません」とした。

<小野裁判官の説諭要旨>

今回、あなたが立ち直るために何が必要か、改めて調べる中で、1点引っかかったことがあった。「人生」の二文字。なぜこの言葉を貼っているのかが引っかかった。隅々まで調べて検証して、あなたの活動から、インディーズ時代から何度も出てくる言葉だと分かった。(その言葉からは)仲間とのきずなだったり、時には羽目を外すこともあっただろう。ダークサイドな話はなしにしたとして、きっと仲間と音楽をやることを楽しんで語ったのでは。その人が人生という言葉を書いてくれたのではないかと想像する。

その中で、あなたには3つの質問をしたい。「これからの人生をどうしたいのか?」「人生という言葉が持つ意味は何か?」「人生と書いてくれた人の気持ちに応えられたか?」。

私は、「再撮」という言葉を知らないくらい業界には疎い。芸能界に復帰できるのか、何年先のことになるのかは分からないが、いつか、薬物というドーピングがなくても、音楽や芝居でいいパフォーマンスをしていると。むしろ以前よりすごいじゃないか。薬物を辞め続けていると、世間の人にそう示してくれる日が来るよう、切に願っている。これから迷ったり悩んだり、孤独になることも心配している。そんな時こそ、人生と書いてくれた人の気持ちに応えられているか、胸に手を当てて考えてほしい。あなたのいる場所を見失わないように。