俳優沢村一樹主演(52)のフジテレビ系連続ドラマ「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」(月曜午後9時)の第6話が、10日に放送される。

日本国民のあらゆる個人情報や全国の監視カメラの映像などが集約されたビッグデータを解析し、AIが統計学的に割り出した“未来の犯罪者”を、潜入・追跡捜査して犯罪を未然に防ぐ未然犯罪捜査対策準備室・通称「ミハン」。この特命班のリーダーを務める井沢範人(沢村)は、元公安のエリート刑事。だが、ミハンシステムによるテストケース「0号」の冤罪(えんざい)事件が原因で、妻と娘を無残に殺された過去を持つ。普段は物腰も柔らかく、飄々(ひょうひょう)としていてつかみどころがない井沢だったが、その裏側には刑事としての一線を越えてしまいそうな凶暴性も内包しており、警察上層部からも危険視されていた。

第6話でバラバラ事件の被害者となる主婦を演じるのが足立梨花(27)だ。「『絶対零度』シリーズのゲストの方は、自分よりすごく年上か、すごく年下の学生というイメージがあったんですが、26歳の専業主婦役と聞いて納得しました(笑い)。最近、子供がいる役をいただいたりもして『あー、もうそういう年齢なんだな』と、しみじみと感じています。そういう意味では、オファーをいただいたうれしさと、年齢に関するさみしさがありました(笑い)。バラエティー番組などでの表情とは全く違う役なので、難しい役どころですけど頑張って演じました」と話している。

第6話では、井沢(沢村)は、法務官僚でミハン統括責任者の香坂朱里(水野美紀)に命じられて心療内科を受診する。そこでスポーツカメラマンの篠田(高杉真宙)に出会った井沢は、彼が小田切(本田翼)に好意を抱いていることを知る。

あくる日、新人研修でミハンに配属中のキャリアの吉岡拓海(森永悠希)は、井沢に捜査から外れたいと申し出る。休みがほしいのだという。するとそこに、香坂が公安部部長の曽根崎正人(浜田学)や捜査一課刑事の早川誠二(マギー)、新人研修で捜査一課に配属中の門田駿(粗品)を連れてやってくる。

曽根崎は、生放送のワイドショー番組をモニターに映すよう指示。放送されていたのは、進学校に通う17歳のエリート高校生・浅井航(清水尋也)が、美術館で出会った26歳の専業主婦・松永由貴(足立)を殺害した上に、遺体をバラバラにしたという世間を騒然とさせたセンセーショナルな事件だった。

井沢をミハンチームから追い出したい曽根が、なぜ事件をミハンシステムが探知しなかったのか、リーダーの井沢を責める。犯人の航は、猟奇犯罪を調べた履歴があり、ホームセンターで複数の刃物を購入していたにもかかわらず、ミハンは気付くことができなかった。曽根崎は、ミハンが捜査員からのフィードバックで学習することに触れ、問題解決には人員の見直しが必要だと、リーダーの井沢を追及する姿勢を見せる。

香坂は、航が逮捕されているにも関わらず、この事件を調べ直すことをチームに提案。井沢らは、既に起きてしまった事件を捜査することになった。

井沢は、吉岡とともに精神科医に扮(ふん)し、航の精神鑑定を行う。全国模試で1位を取るほどの秀才・航は、井沢の問いに対して「そんな鑑定で、僕の心が見えるんですか」など挑発的な態度を取る。さらに、動機を問われると「人を殺してみたかった」と告白する。

航は、由貴の遺体を処理する際、血痕を消すなど完全に証拠隠滅をし、偽装工作を図ったものの、決定的な証拠となった由貴が航のマンションに入っていく際の防犯カメラの映像に関しては、まるで注意を払っていなかった。航は、ただの猟奇殺人犯なのか。航と由貴の間には何があったのか。井沢と航の対決、潜入捜査で次第に航の本性が明かされていく。