世界3大映画祭の1つ、フランスのカンヌ映画祭の事務局は19日(日本時間20日)新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて、5月12日から同23日まで開催予定だった映画祭を、6月末から7月初旬に開催する形で、延期すると発表した。

カンヌ映画祭事務局は公式サイトで「全世界が健康危機に陥ったこの状況の中、我々は新型コロナウイルスの犠牲者のことを思い、病と闘っている方と連帯します。この状況を受けて、映画祭を延期します」と発表した。今後については、開催の可能性が現実的に見えた段階で、フランス政府、開催都市のカンヌ市、映画祭事務局が話し合い、決定事項を発表するとした。

その上で「カンヌ映画祭は(国境などの)封鎖を尊重するよう、全ての人に求め、困難な時代に全世界に連帯を示すよう求める、全ての人を応援します」と訴えた。そして「また近いうちにお会いしましょう」という言葉で締め、延期した上での開催に意欲を示した。

フランスでは16日、マクロン大統領が国民向けのテレビ演説の中で、17日正午(日本時間同午後8時)から不要不急の外出を禁じる方針を表明。必需品の買い出し及び病院での受診のような必要のある場合に証明書を携行した場合を除き、外出が15日間禁止され、違反した場合、処罰されるようになった。また同日から全ての学校が休校となっている。